総合病院で26年間勤めてきたのですが、入院病棟での勤務に体力的な限界を感じ、転職を考えはじめました。そんなとき、当園で働いている知人に「とても働きやすい」と勧められました。最初は障害のある方への慣れないケアに戸惑ったこともありましたが、経験豊富な看護師が私の他に3名もいるので、その都度教え導いてもらいました。てんかんなど、障害がある方に現れやすい症状については外部の研修を受講する機会もあり、スキルアップすることができています。

ここでの仕事は、毎日の健康チェックに加え、内服薬の準備、通院や往診時の介助などを行っています。働き始めて3年目になりますが、利用者さんも私のことを覚えてくれたようで、顔を見ると頭をポンポンとやさしく叩いてくれたりします。きっと愛情の印なんだな、とうれしく思っています。
障害がある方への看護の難しさは、「どこが痛いのか」「何をしてほしいのか」などの意思疎通がしにくいこと。そのため、日頃から、生活の場を見て回り、利用者さんそれぞれの日々の様子や表情、動き、性格などを把握するように努めています。

尊敬できる先輩看護師に恵まれていることです。創設以来、35年以上にわたって勤めている看護師もおり、利用者さんや保護者の方からも信頼され、まるで家族のように親身に相談に乗っている姿に感銘を受けています。ここでは看護師が、ご本人、ご家族、病院の医師をつなぐ役割を果たし、利用者さんにとって最善の治療を選択するためにサポートしています。利用者さんの生涯に寄り添っていくという、施設ならではの看護師の使命を知り、私も懸命に学びながら実践している真っ最中です。